| 我孫子武丸 感想リスト | ||
| 屍蝋の街 【感想】 | 長編 | 1999/08 双葉社 2002/10 双葉文庫 |
| 少年たちの四季 【感想】 | 連作短編集 | 2003/02 集英社文庫 |
| 弥勒の掌 【感想】 | 長編 | 2005/04 文芸春秋 |
| 屍蝋の街 |
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【内容】 舞台は2025年という近未来の東京。非道で残虐な殺人者ドクこと菅野礼也に脳を「上書き」された刑事・溝口は、ともすればドクに意識を乗っ取られそうになるのを抑えつつ、少年シンバと共に暮らしていた。そんな彼が、シンバや他の仲間と共に、ある日突然、多くの人々に命を狙われることになる。 【感想】 ヴァーチャルな世界で展開される『狩り』の様子が、なんともリアルで(これ、人によってはよくわからないかもしれないけど)面白かった。また、私が好きな軽めのハードボイルドのノリの良さもあって、すいすい読める。あまりにも簡単に人が殺されてしまう展開はちょっと乱暴なのだけど、ストーリー上仕方ないのでしょうな。またキャラがそれぞれに良い。シンバと溝口の関わり方も、これくらいが良い感じ。 あとがきを読んで知ったのだけど、これって別の話の続編なのですな。なんか過去の出来事も自然に語られているので気づかなかったよ。赤坂譲のやったことや、それが何故もともと容認されていたのかとか、どうして逮捕されたのかとか、その辺がちょっと曖昧だなぁと感じた訳がそれでわかった。 (2005.08.01) |
| 少年たちの四季 |
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【内容】 ゲーム好きな大人「萩原さん」が、身の周りで起こる不思議な事件の謎を解いてくれる。思春期の只中にいる少年・少女の心の動き・葛藤を、四季を通して描くライトミステリー。 (「ぼくの推理研究」(1993/08)と「死神になった少年」(1997/04)の合本・再編集版) 【感想】 元々が子供向けに書かれた小説ということで、それほど複雑なトリックや驚愕のどんでん返しといったものは出てこない。ミステリーとして読むと、話によっては真相もすぐわかってしまう。しかしながら思春期の単純でありながら複雑な心理やこの年頃に見られる多感さの描写が良かった。 色々と悩む子供の傍に、「萩原さん」みたいな人がいてくれたら良いのにね。勿論それが家族であることにこしたことはないのだろうけど。 (2005.12.31) |
| 弥勒の掌 |
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【内容】 自分の浮気の結果、仲がすっかり冷え切ってた妻に突然失踪された高校教師と、何も問題がないと思い込んでいた妻がラブホテルで殺された刑事。2人は原因がある新興宗教にあると思って調べ始め、その途中で出会い、協力しあうことになる。そんな2人が辿り着く驚愕の真相とは。 【感想】 まさに『驚愕の真相』で、驚いた。なるほどね〜叙述のテクニックとしてこういう方法もあるのか〜と感心した。でも、なんかこう「やられた!」「素晴らしい!」と拍手するところまでいかないんだな。なんなのでしょうね。こういう方法もあるのか〜と思いつつ、一瞬だけアンフェア感を感じてしまうからかしらん。ああ、こうやって2つの視点から書いている訳だし、それもありよね、と、理屈で考えないといけないというか。 そして、ミステリとしてはお見事だと思うのだけど、ストーリーはあまりにも救いがなく、読後感の悪い結末で、あまり気分がよろしくない。という訳で、あまり好きな作品とは言えないのでした。 (2005.06.24) |